ランドセルPart36 ランドセルがナイロンではダメな理由
<画像はセイバン公式HP>
ランドセル選びにおける重視すべき点は、
①安全であること
②機能性に優れていること
③軽いこと
の3点だと思います。
そもそもランドセルは素材によりますが1,200~1,500gの重さがあります。
人工皮革が一番軽く、真ん中が牛革、一番重いのがコードバンというのが定番で、今まで幼稚園や保育園などで少しは荷物を持ったことがあったと思いますが、1kg以上のランドセルに更に教材などが加わると5~6kgになり、子供には大きな負担がかかってしまいます。
そのためランドセルメーカーは、負担が軽いランドセルであることをアピールしています。
画像のようなセイバンの場合ですと「天使のはね」という名称ですが一般的に立ち上がり背カンと呼ばれる機能をつけてランドセルを背中にぴったりつけることにより重心が上にあがりますので、軽く感じることが出来ます。
背中にぴったりつけることにより重心が上に上がって軽くなることはその通りですが、立ち上がり背カンが必須であるとは限らないのは度々ブログに書いてきましたが、立ち上がり背カンがあってもなくても肩ベルトを調整すれば済む話しであり、むしろ我が子の場合は、立ち上がり背カンがあることによって首筋が痛いと言っていましたのでデメリットにもなることがあります(今は平気みたいです)
立ち上がり背カンが絶対に必要だと大手は宣伝していますが、決してそうではなく、あってもいいと思いますがなくても問題ないと私は思っています。
で、ここからが本題なのですが、大手ランドセルメーカー、量販店(イオン、ニトリなど)、工房系いずれもランドセルの軽さへの機能に関しては重要視して取り組んでいますが、軽量化には熱心ではありません。
軽量化に熱心ではないと書くと誤解があるかもしれませんが、決して軽量化への努力を怠っている訳ではなく、少しでも軽量化出来るように努力していると思いますが、軽量化よりも軽く感じる機能に力を入れています。
軽量化に一番力を入れていると思われるのは”ふわりぃ”ブランドを展開している大手ランドセルメーカーの協和です。
ぴったりふわりぃというシリーズでは920gみたいです。
890gというレジェコンパクトというシリーズが2018年モデルではあったようですが、今年のシリーズにはないので、ぴったりふわりぃシリーズの920gが最軽量のようです。
ちゃんと調べればもっと軽いランドセルがあると思いますが、画像を見る限り、軽量化のために金具類はプラスチックばかりで、肩ベルトも下半分はナイロンのようです。
確かに下半分は体には触れませんのでナイロンにしても支障はないと思いますが、全体的な安っぽさは否めません。
現行のランドセルにおいて、A4フラットファイルが収納出来て更に大容量化に進んでいるため軽量化は難しいのだと思います。
それこそイオンや大手ランドセルメーカーが本気を出せばもっと軽量化出来ると思いますが、軽量化するメリットがないのだと思われます。
軽量化すれば強度が下がりますし、人工皮革ではなくナイロンをもっと使うことになってしまうことでしょう。
そうなると本来のランドセルのイメージからは離れてしまうものになってしまいます。
<画像は、PORTERとRe-Style Kidsのコラボランドセルです>
もう軽量化を目指そうと思えば総ナイロン製のランドセルにするしかないと思いますが、総ナイロンではありませんが、ナイロン+牛革のランドセルとしては、ポーター(PORTER)とRe-Style Kidsのコラボランドセルが有名です。
かぶせ部分のみ牛革で他はナイロンを使っており、普通のランドセルとは違う雰囲気のランドセルではありますが、重さは1,450gで案外重いです。
A4フラットファイルに対応しており、大容量仕様になっていますので、基本性能は問題ないと思いますが一番の問題は無償修理には対応していない点でしょう。
他にもナイロン製のランドセルというのはあり、重さも900g程度のランドセルもありましたが、A4フラットファイルには対応していない(A4ファイルまで対応)らしく、選ぶ時は注意が必要だと思います。
ビジネスバッグの主流が革鞄からナイロン鞄になったようにランドセルもナイロンにして軽量化をもっと進めるべきではないかと思いますが、そういうことには決してなりません。
その理由は何か・・・
それは、ナイロン製のランドセルは現行のランドセルよりも重いからです。
約1年前にこのことをある店の店員さんから聞いて、すっかり忘れていて最近思い出して書こうと思いました。
教科書とか何かと重いもの入れることになるからランドセルは軽いほうが良いだろうと思いましたが、ランドセルの素材として一番軽い人工皮革は嫌だなと思い、コードバンは重いし予算的にも厳しく、結局牛革が一番良いだろうと思い牛革で探していたわけですが、私が使っている鞄はナイロンであり、よく使うリュックも当然ながらナイロンであり、ナイロンは丈夫ですからナイロン製のランドセルがあってもおかしくないのではないかと思い、更には某有名学習塾もナイロンのバッグがあるではないかと思ったり・・・
そう思って検索したらナイロンのランドセルを販売している会社も何社もあり、ナイロンもありではないかと思ったのですが、
「普通のランドセルよりもナイロンのランドセルの方が重い」
という言葉が個人的には衝撃的でした。
約1年前の言葉をすっかり忘れていて、最近、私用で使っていたリュックが壊れそうになり、そろそろ買い換えないといけないかなと思っていたときにふっと思い出しました。
そんな軽い痴呆の私のことはどうでもよいのですが、ナイロンのランドセルの方が重いというのは、理屈は簡単で、2~3kgの荷物であれば、どちらのランドセルであっても差はほとんどなく、素材の違いによる重さの関係でナイロンの方が軽いが、ランドセルは、色々なものを詰め込むため、普段は5~6kgだとしても週末や終業式など持ち帰るものが増えると10kgを超えることもよくあることで、そういうことも想定した場合、ナイロンのランドセルでは、ナイロンが柔軟性があるため重みによって下にさがってしまうことで重心も下がり、結果的に実際の荷物以上の重さを感じることになり重く感じてしまう。
現行のランドセルの場合は、型崩れしないようにプレートが入っており、いくら重い荷物を入れても重心が下がるようなことがないようにプレートで支えるため実際の重さよりも軽く感じることが出来る。
<画像はセイバン公式HPより>
結論としては、現行のランドセルは、小学生の鞄として一番適した鞄であうため一見丈夫で軽いナイロンの方がよいと思われがちだが、小学生の鞄としてはナイロンは適していないということのようです。
小学生の鞄に適したナイロンのランドセルも出来るかもしれませんが、色々な荷物を入れることを想定するとやはり一般的なランドセルということのようです。
私のナイロンのリュックサックは、上半分と下半分に分けて収納できるようにファスナーがついており、重い荷物を上半分に入れて、衣類など軽い荷物を下半分に入れると軽く感じます。
最近は荷物の量が増えてしまって、ほぼほぼ重い荷物を全体的に入れることになり、重く感じていましたが、以前のように重い荷物を上半分に収納することが出来れば重さは改善できることでしょう。