都心直通線によって人の流れはどうのように変わるか

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いよいよあと3か月ほどで相鉄線とJR線がつながり、乗り換えなしで新宿や渋谷に行けるようになります。

横浜市民として便利になることは良いことですが、直通線がつながることで、新宿から横浜方面に行くときに、横浜駅を経由する従来の路線と経由しない路線が追加されることになりますので、横浜駅に行こうとしたら横浜駅にいかないJR直通線にのってしまったなんてことが沢山起きることでしょう。

 

これによって混雑率が問題になっている武蔵小杉駅の混雑が増すのか緩和されるのかという記事を見かけますが、一時的な変化はあったとしても結論から言えば混雑が緩和されるはずがありません。

武蔵小杉駅は、横浜駅まで10分、川崎駅まで8分、新宿駅と東京駅まで18分、渋谷駅まで13分、品川駅まで10分の立地ですから、どこにでも1本で行けてしまうのは魅力的ですし、武蔵小杉駅を経由させることで、経由した路線の利便性が格段に高くなりますので、人気が衰えるはずがなく、現在、1時間当たりの本数を増やそうとしたり、大崎短絡線により今まで大崎駅手前で迂回していた路線がなくなって迂回せずに大崎駅に行くことが出来ますので時間短縮にもつながります。

今の武蔵小杉駅の人気は過剰だと思いますが、今後も人気のエリアでありつづけることは間違いないでしょうから、乗車が便利になってもそれ以上に利用する人たちが増加するでしょうから、混雑率の緩和は期待できません。

 

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上の図の左上が、すでに相鉄から発表されている予測時間です。

二俣川―新宿が44分と発表されており、JR区間は各駅に停車することが発表されていますので、武蔵小杉駅新宿駅間は22分のため44分ー22分=22分が二俣川駅武蔵小杉駅の乗車時間となります。

 

海老名駅武蔵小杉駅が36分と発表されており、新宿まで行くとなると+22分となりますから36分+22分=58分となります。

小田急線だと最速が海老名駅新宿駅が44分ですから、14分の差になります。

通勤時間帯だとしても58分と51分ですから、7分の差があります。

相鉄・JR直通線の海老名駅のメリットは始発駅になるということですが、座っていきたい人は+7分の差は気にしないでしょうけど、座ることにこだわらない人は、早い小田急線に乗ることでしょう。

 

二俣川駅を利用している人は、今まで新宿駅に行こうとすると横浜駅まで行って、それからJR線に乗り換えて湘南新宿ラインに乗っていましたが、二俣川駅横浜駅が11分、横浜駅新宿駅が31分となりますので、42分かかっていたことになります。

それが、二俣川駅新宿駅が44分になりますので、2分増えていると思ってしまいますが、実際は、横浜駅で乗り換えする時間がありますので、少なくとも4~5分は見込む必要があり、横浜駅での待ち時間も入れれば、二俣川駅新宿駅は実質50分+αといったところでしょう。

そのため乗り換えなくてよい直通線は便利で早いということになると思います。

 

二俣川駅利用者で、直通線の開通によりルートが悩むのが東京駅に行く人でしょう。

現在は、横浜駅乗り換えで上野東京ラインで東京駅に行っていましたが、二俣川駅横浜駅が11分、横浜駅ー東京駅が26分ですから合計37分となります。

武蔵小杉駅経由の場合、22分+18分=40分となりますので3分の差です。

乗り換えの利便性を考えると五分五分のような気もしますが、東海道線の東京駅は便利ですが、横須賀線ホームの東京駅は地下深いですから、従来通りの横浜駅ルートに分があるように感じます。

 

さてここで今後の通勤経路に悩むのが大和駅利用者でしょう。

小田急ルートでの新宿駅までは、最速は43分ですが、通勤時間帯は52分です。

直通線ルートの場合は、51分であり、ほぼ同じです。

あとは、1時間当たりの本数の差は圧倒的に小田急の方が多い為、通勤時間が不規則な人は小田急の方が良いでしょうけど、決まった時間の電車に乗る人で時間が合う人は直通線に乗り換える人も増えるかもしれません。

直通線が通勤経路になると渋谷駅も定期範囲になるため自由に乗り降り出来るので魅力的かなと思ったりもしましたが、私が若かったころほどの魅力ある街ではないように思えますのでわざわざ渋谷に自由に降りれるからという理由の人はすくないのかもしれません。

 

二俣川西谷駅の利用者で新宿方面に通勤していた人は、直通線に乗り換えると思いますが、大和駅の利用者がどれほど乗り換えてくれるかによって直通線の混雑率は大きく変わっていくように思えます。

もし大和駅から直通線を利用する人が少なければ、直通線は、混雑率の少ないままで武蔵小杉駅に到着することになりますので、そうなれば武蔵小杉駅利用者は大量に乗車出来ますので、直通線は大きなメリットとなることでしょう。

混雑率の大きな問題は、本数が少ない点と編成車両数の問題だと思いますが、それよりも問題なのは、武蔵小杉駅に到着した時点で満員になっていて、武蔵小杉駅利用者が全然乗車出来ないという点だと思います。

この点では混雑率の改善に役立つかもしれませんが、そうなるとすぐに乗車できるならということで、他の路線を使っていた人たちが利用するようになったりするでしょうし、結果的には混雑率は元に戻ってしまうような気がします。

 

現時点では直通線の武蔵小杉駅新宿駅間は各駅停車のみとなっていますが、将来的に快速運転するようになれば4分短縮されて18分となりますし、大崎短絡線により1分は短縮される思いますので2つで5分の短縮も十分可能だと思います。

そうなると、海老名駅小田急を利用していた人たちも直通線に流れる可能性が高くなりますので、やっぱり武蔵小杉駅はずっと混雑したままでしょう。