出張雑記Part18 札幌以外は外資系ホテルが多い理由
前回の記事で札幌市に外資系ホテルが少ない理由を書きました。
考えられる点は、3つ
①札幌市は、夏季は観光客も多く、適正価格で運営できるが、冬季は観光客が少なく大幅に値下げする必要がある。(ホテルの格の維持のため安易な値下げはデメリットになることもあるため値下げする必要はないかもしれないが、客が少なければ稼働率が下がってしまう)
②札幌市内の観光及びビジネスでの利用目的が低い
(札幌市内の観光スポットが少なく、仕事での利用としても外資系の高級ホテルを利用するような人はあまりこないし、長期で利用する人が少ない)
③札幌市外の方が価値がある。
(札幌市内よりも北海道の世界最高峰と呼ばれる雪質を誇るニセコなどにホテルを建設したほうがよいためわざわざ札幌市内にホテルを建てるメリットがない)
だと思います。
③に書いたとおり、札幌市内には外資系ホテルは少ないですが、北海道内で見ると外資系ホテルは沢山あります。
それはスキー場です。
所有も運営も外資系だったり、所有だけ運営だけ外資系の場合もありますが、北海道の主要なスキー場周辺のホテルは外資系が多いです。
所有 | 運営 | |
ルスツリゾート | 加森観光(日) | スターウッド・ホテル&リゾート |
ニセコビレッジ | YTLホテルズ | ヒルトン・ホテルズ&リゾート |
YTLホテルズ | ||
ニセコHANAZONOリゾート | 日本ハーモニーリゾート | |
キロロリゾート | キロロアソシエイツ | スターウッド・ホテル&リゾート |
星野リゾート・トマム | 星野リゾート・トマム | 星野リゾート・トマム |
スキー場で、日本資本が主体なのは、サホロリゾートの加森観光、ニセコグラン・ヒラフの東急系ぐらいで、その他は外資系の所有(又は運営)が主体となっています。
スターウッド・ホテル&リゾートは、マリオットのグループ会社で、シェラトン、ウェスティンホテルの会社として有名です。
マリオットは、マリオットやリッツ・カールトンホテルの会社でスターウッド買収によって世界最大のホテル会社になっています。
YTLホテルズは、マレーシア資本の会社で鉄道・セメント・建設・不動産・ホテルなどマレーシア最大の企業です。
日本ハーモニーリゾートは、一見日本企業のようにみえますが、香港系のパシフィック・センチュリー・プレミアム・ディベロップメンツの子会社で香港PCCWが親会社になります。
東京駅に高層ビル(パシフィックセンチュリープレイス丸の内)があり、その会社の関係会社なのかと思ったら名前はそのままでしたが、売ってしまったようです。
キロロアソシエイツは、タイのプロパティ・パーフェクトという会社の子会社です。
星野リゾート・トマムは、日本の会社と思った人も多いと思いますが、星野リゾートは日本の会社ですが、星野リゾート・トマムは中国の復星集団という会社が買収しており、運営は星野リゾートですが、所有は中国企業のため外資系となります。
尚、復星集団は、私が以前プレイしていた完美世界の親会社のようです。
雪質が世界最高峰と言われるニセコ地区は、外国人が多いようです。
北海道には仕事でしか行くことがないので、ニセコは縁がないのですが、人が多くて活気があると知人が言っていました。
今後も続々と外資系ホテルがオープンするらしく、外資系ホテルは増えていくようですが、そもそも外資系ホテルはリゾートホテルですから都市部よりはスキー場などのリゾート地にホテルを建設するのは当たり前の事ですが、リゾート地であれば、年間通じて集客出来ますので、わざわざ札幌に作る必要はないということでしょう。
私のような庶民は北海道なんて雪があってこその地域であり、スキー出来なければ意味がないと思ってしまうのですが、そのような狭い考えではなく、むしろ夏季はスキー場ですから標高が高いですし避暑地としても適しているのでしょう。