ランドセルPart31 黒川鞄工房 ワイドが良い理由

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今月から小学1年生にとっては重くて大きなランドセルを背負って小学校に通っています。

昨年ランドセル選びをして、決めたランドセルが黒川鞄工房ですから、当然ながら我が家としては黒川鞄工房押しです。

黒川鞄工房は、ランドセルで人気の人工皮革は取り扱っておらず、牛革とコードバンしかりません。

そして少量生産のため完売しやすいです。

昨年は3月29日から、今年は4月3日から発売開始しており、今年は4月初旬ごろまでに発売開始する工房が一気に増えましたので、他よりも少し早い感じですが、今年を除けば、昨年より以前はかなり早くからの発売開始している工房でした。

発売開始が早く、少量生産のため黒川鞄工房のランドセルが良いらしいと気づいたときには人気商品は完売している事になりやすいと聞いていたので我が家は5月には購入したのですが、結論からすれば、我が家が購入したスムース牛革ワイドは完売することなく販売終了となりました。

コードバンやシボ牛革などは完売していましたので、根強い人気がある工房ですが、スムース牛革ワイドは黒川鞄工房の中でも人気は低いのかもしれません。

今年はすでに受付終了6商品(スムース牛革、シボ牛革、匠・日本で各1、コードバンで3商品)、近日終了も13商品もあり、昨年よりも好調のようです。

 

スムース牛革ワイドは、受付終了も近日終了すらも1つもありません。

しかし我が家としては、少なくとも私としては黒川鞄工房の代名詞的存在となりえるポテンシャルが、ワイド型にはあると思っています。(ワイドは、スムース牛革とコードバンであります)

工房自体積極的にアピールしている感じがあまりない(全くない訳ではありませんが)ですが、ワイド型こそが黒川鞄工房の工房としての技術力の高さを証明する形と言えるのではないでしょうか。

ワイド型というのは、上の画像のように背中部分の両端の出っ張りがないタイプがワイド型になります。

素材として柔らかい人工皮革では、この出っ張りがないタイプが多かったりしますので、出っ張りがない=人工皮革と思われる恐れはあるかもしれませんが、黒川鞄工房は牛革で出っ張りなしを実現しています。

これにより余分なものがなくなりランドセルの形が綺麗にみえます。

さらに私が一番お勧めしたいのが背中の部分の縫い目というかラインの美しさです。

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両方とも黒川鞄工房の背中部分の画像です(公式HPより)

ワイド型(右)とそうではない一般的な型(左)の比較画像となります。

冠(かぶせ)と呼ばれる、ランドセルの蓋?部分の根元がワイド型と一般的な型では違うのが画像で分かると思います。

両端の出っ張りがないために一般的な型では出っ張り部分で冠(かぶせ)の根元と一体化させて縫い合わせていますが、ワイド型は出っ張りがないため冠(かぶせ)の根元の縫い合わせが違います。

これ私が見た中では、ワイド型のみの形状であり、黒川鞄工房のワイド型以外も含めて、ワイド型しかこの形状を見ることは出来ません(たぶん)

人工皮革ではよくある形状なのですが、もともと牛革メインで探していた我が家としては、牛革ではこの形状はみたことがありませんでした。

 

これ以外にも皮の質のよさや製法の良さなど分かると思います。

ランドセルは極一部を除き防水などのコーティングされているので手触りに違いがないと言われたりもしますが、実際触ってみると違いがあります。

東京でランドセルの聖地といえば、中村鞄製作所、土屋鞄製造所、大峽製鞄がある足立区となりますが、足立区にあっても離れていますので、周るのは大変です。

効率的に色々な工房を見ることが出来る点では断然銀座です。

鞄工房山本、黒川鞄工房、池田屋池田屋は自社生産ではないので工房ではないという見方もありますが)、そして三越銀座で大峽製鞄のランドセルをみることが出来ます。

黒川鞄工房は少し離れていますが行ってみる価値があります。

 

黒川鞄工房のHP見るとやたらはばたくランドセルのアピールしていますが、以前にも書きましたがこれって意味ありません。


立ち上がり背カンと言われたりしますが、これがあってもなくても、背中にフィットするようにベルト調整すればよいだけであり、立ち上がり背カンがあってもなくても関係ありません。

しいて考えられるなら、がちがちに素材が硬いままであれば、背中にフィットしにくくなりますので効果はあるのかもしれませんが、いくら比較とは言え、明らかにベルト調整が間違っている写真を使って比較するのは悪意があるといえます。

大手は特に強調して宣伝しているので仕方ないのかもしれませんが、ランドセル業界として、是正すべきではないかと思います。

背中にフィットする調整をしても立ち上がり背カンがあったほうが断然体への負担が軽くなるのであれば、全社で採用しているはずです。(これを採用しても技術的にもたいしたことないでしょうし、金額的にも微々たるものでしょう)

工房系では採用していない工房の方が多かったりしますので、立ち上がり背カンがあってもなくてもほぼ同じだと思います。

わが子にとっては立ち上がり背カンありのランドセルの場合背中が痛いと言っていましたので、デメリットになる場合もありますが、今では特に問題はないようです。